FXを始めようと下調べや準備を頑張っているみなさん!
ちょっと待ってください!大切なことを忘れていませんか?
そう、「税金」です。
よく分かっていないと「うっかりしていた」では済まされない事態に発展する可能性もあります。
この記事を読んで国内FX・海外FXの税金制度の違いについて理解し、安心してFXを楽しみましょう。
FXに税金ってかかるの?
意外と知られていないのが、FXや株取引で発生した利益にもしっかり税金はかかってくることです。
特に、海外FX業者を利用したFXトレードは自分の資産を海外のFX業者に預けるため日本の税金は払わなくて良いと思っている方がかなりいます。
これも大きな勘違いで、海外FX業者で発生した利益だろうと、日本国に税金を納めなければなりません。
脱税となった場合には未納分の徴収はもちろん、「無申告加算税」や「重加算税」といったペナルティも発生します。
FXの税金についてしっかり学び、正しく納めましょう。
トレーダーは全員確定申告が必要?
FXで得た利益に税金がかかることは分かっていただけたと思います。
では、FXをやっている人全員が確定申告をしなければならないのでしょうか?
答えはNOです。確定申告が必要な人の条件は以下となります。
給与所得者(サラリーマンやパート・アルバイトなど)・・・FXトレードで20万円以上の年間利益がある
非給与所得者(専業主婦やフリーランスなど)・・・FXトレードで38万円以上の年間利益がある
なお、FXの取得区分は「雑所得」のため、他の「雑所得」がある場合、それらとの合計が20万円もしくは38万円を終えた場合も確定申告の義務が発生します。
以上の条件は海外FX・国内FXで共通しているので覚えておきましょう。
海外FXと国内FXの税金の違いは?
FXで得た利益にも当然税金が発生すること・どんな人が確定申告をしなければならないか分かっていただいたところで、本題の海外FX業者と国内FX業者の税金面の違いについて学んでいきましょう。
海外FX | 国内FX | |
税率 | 累進課税 | 一律20.315% |
税区分 | 総合課税 | 申告分離課税 |
損失繰越 | 不可 | 可(3年分) |
損益通算 | 「雑所得、総合課税方式」 | 「先物取引に係る雑所得等」 |
上のテーブルで簡単に海外FXと国内FXの税金の違いについてまとめてみました。
では一つずつ詳しく見ていきましょう。
総合課税と申告分離課税の違いは?
海外FXの税区分である「総合課税」は、海外FXの利益や会社からの給与、不動産収入など総合課税に区分される全ての所得から納税額が計算される仕組みです。
例えば、会社からの給与が500万円、海外FXで100万円の利益がある人は
500万円+100万円で合計金額の600万円に対して納税額が計算されます。
一方の国内FXには「申告分離課税」が導入されています。これは給与所得とは別にFXの利益だけを計算する仕組みです。
例えば、国内FXで100万円の利益を出した人は、その100万円に対して20.315%の税金が課されます。
累進課税と一律20%はどっちがおトク?
累進課税とは、収入によって税率が上がる仕組みです。海外FXは累進課税、国内FXには一律20%の税率が設定されていますが、どちらがお得なのでしょうか?下の表を見てください。
合計所得 | 所得税率+住民税10% | 合計税額 |
195万以下 | 15% | 0円 |
195万超~330万以下 | 20% | 97,500円 |
330万超~695万以下 | 30% | 427,500円 |
695万超~900万以下 | 33% | 636,000円 |
900万超~1,800万以下 | 43% | 1,536,000円 |
1,800万超~4,000万以下 | 50% | 2,796,000円 |
4,000万超 | 55% | 4,796,000円 |
表から見ても分かる通り、330万円以下のの年間利益では海外FXの税金制度に軍配が上がります。
ただし、会社からの給料だけで310万円以上の収入がある方、もしくはそれ以上稼いだ場合には国内FXの税率の方がおトクということになります。
損失繰越って何?
損失繰越とは、前年発生した損失分を今年の利益に計上し、課税所得額を減額できる便利なシステムです。
例えば、前年にFXで200万円の損失があり、今年は300万円の利益が発生したとします。
損失繰越を使えば、300万円-200万円=100万円となり、今年の課税所得額は100万円のみとなります。
非常に大きな節税となりますね。
しかし、このシステムを使えるのは国内FXのみで、海外FXでは使えません。その年に得た利益に対してしっかりと課税されます。
国内FXでこの制度を使うには前年に損失分の確定申告を行っておく必要がありますが、なんと3年前まで遡って繰越を行うことができます。
損益通算とは?
複数の所得がある場合に黒字の収益から赤字を差し引いて課税所得額を減額できる仕組みが損益通算です。
海外FXならば同じ「雑所得、総合課税方式に分類される項目」(複数の海外FX業者・アフィリエイト・仮想通貨など)、国内FXなら「先物取引に係る雑所得等」(複数の国内FX業者・先物)の所得に対してのみ損益通算を行うことができます。
例えば、海外FX業者を2つ利用し、アフィリエイト(全て雑所得・総合課税方式)を行っている人の場合、
海外FX業者A → +300万円
海外FX業者B → ー200万円
アフィリエイト →+50万円
この場合、全ての損益を計算して150万円のみが雑所得の課税所得額となります。
ただし、海外FXと国内FXの通算は行えないことには注意しましょう。
損益通算もうまく使えば節税に繋がるのでぜひ活用してみてください。
その他のポイント
税率の決まり方については理解していただけたでしょうか?
それ以外にも理解しておくべきポイントがいくつかあるので紹介しますね!
ボーナスにも税金がかかる?
大きなボーナスがゲットできる海外FXを利用予定の方は特に気になりますよね。
でも、心配しなくて大丈夫!ボーナスは基本的に課税対象ではありません。
理由は、基本的に海外FX業者が付与する入金ボーナスや口座解説ボーナスは出金不可であることが多いからです。
ただし、一部の業者では出金可能なボーナスを付与してくれることもあります。その際は課税の対象になるので注意してください。
どの時点で「利益」となるの?
課税の対象になるのは、ポジションを決済して利益が確定するタイミングです。
つまり、ポジションをキープした含み益の状態では税金は発生しないので安心してください。
まとめ
今回の記事では海外FXと国内FXの違いについて説明しました。
ポイント
・海外FXでも絶対に税金を払う必要がある
・海外FXは累進課税、国内FXは一律20%の税率
・総合課税全体で330万円未満なら海外FX、以上なら国内FXの税金の方がおトク
・損失繰越や損益通算を使った節税も可能
税金面だけでは国内FXの方が優れているように感じますね。
しかし、税金ばかりを気にして稼げなくなっては本末転倒です。
最大レバレッジやボーナスなど、あらゆる事を考慮してご自身が利用するFX業者を選んでみてください。
いずれにしても、税金はきちんと払わないと追徴や処罰の可能性があります。しっかりと情報を集めて理解するようにしましょう!
それでは!
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